茎わかめコラム

ワカメなど海藻からしかとれない貴重な成分、「アルギン酸」って、どんな成分?化粧品にも使われているって本当?

2017.05.08

ワカメを含む海藻の成分で、特に体にいいといわれているのは、「アルギン酸」と「フコイダン」という2つの成分です。

このアルギン酸とフコイダンは、どちらも多糖類という、炭水化物です。

今回、アルギン酸の基本情報をご紹介します。

 

アルギン酸は、1884年にスコットランドのスタンフォードという研究者が、海藻から発見した、多糖類です。

このアルギン酸には、どのような作用があるのでしょうか。

調べてみると、アルギン酸には整腸作用や酵素の活性化のほかに、コレステロール低下や高血圧低下、ガン細胞への増殖阻止作用などがあることがわかりました。

 

「海藻は体にいい」というのは聞いたことがあっても、このような具体的に効果のある成分だということまでは、あまり知られていないかもしれません。

 

また、アルギン酸には「粘性が高い」という、つまり触るとネバネバ・プニプニするという特徴があります。

 

そのため、この粘性という特徴を生かし、食品だけではなく、化粧品をはじめとした様々な分野で活用されています。

例えば、食品関係では、麺類のコシを強化するため・ゼリーのゲル化剤として・人工いくらやキャビアの形状安定のため・アイスクリームの乳化を安定させるため、などに使用されています。

 

また、海藻という「食品」に含まれる成分であることから、入れ歯の歯型をとるために口に入れるものや、手術の縫い糸、口紅等の化粧品など、人の肌や粘膜に直接触れる製品にも活用されています。

 

このように、ワカメに含まれるアルギン酸は、健康生活にプラスに働くとともに、私たちの身近な製品に多く使われている素材だということがわかります。

 

この有用なアルギン酸は、海藻にのみ含まれる成分なので、海藻以外の食物からは摂ることができないという点が重要です

海藻をおやつやおつまみ感覚で手軽に摂ることができる、「茎わかめ」はとても便利ですね。

『茎わかめLIFE」では、このほか、美容に役立つ情報をたくさんお届けしていきます。どうぞ、ご期待ください!

〈参考文献〉

・山田信夫「海藻利用の科学」(成山堂)2000年、P90~103

 

荒木葉子准教授 (新渡戸文化短期大学 准教授/生活学科食品学研究室)

海洋資源の有効利用の観点から、まだ私たちの食卓に供されていない海藻の食品としての利用を試みています。
卒論ではこれらの未利用海藻を料理に応用するだけでなく、様々な形態に加工するための試作検討を行うとともに、風味などに影響を及ぼす海藻のエキス成分に関する実験やアルギン酸のカプセル料理への応用についても行っています。平成22年から東京ガス(株)との共同研究により、エコ・クッキングに関する研究も取り組んでいます。