茎わかめコラム

ワカメは食物繊維の宝庫 毎日の健康に不可欠な栄養素のひとつです(前編)

2017.12.15

◆「食物繊維」って「食べ物の糸」のこと? いいえ、目には見えない大切な栄養素

 ワカメは食物繊維の宝庫です。乾燥重量の約3040%が食物繊維と言われるほど。この高い含有率のおかげで、ほかの食品と比べて効率よく食物繊維がとれるというわけです。

 でも、そもそも食物繊維って何?ひょっとして食物に含まれる糸のようなモノ?

 実は、食物繊維とは目には見えないほど小さい、大切な栄養素のひとつ。他の栄養素にはないまったく異なる役割があるのです。

 

◆消化されない栄養素 それが食物繊維

 例えば、ほとんどの栄養素は消化されていくうちに、小さな分子レベルにまで分解され、腸から吸収されていきます。たんぱく質ならアミノ酸に分解されてからだの一部をつくっていくし、炭水化物や脂質も分解されてからだを動かすエネルギーになるというわけです。

 ところが、食物繊維は人間の消化酵素では分解されないため、長い間、からだにとって栄養にならない不要なものと考えられてきました。

 この定説を破った人物がイギリスの医師デニス・バーキット博士。1970年代になって、「欧米人に比べてアフリカの原住民に大腸がんや糖尿病、心筋梗塞などの成人病が少ないのは、彼らが食物繊維を大量にとっているからだ」との研究成果を発表し、その後のさまざまな研究で、この説が正しいことが明らかになったのです。 

◆食物繊維のはたらきは多彩

 では、消化されず、腸から吸収もされない食物繊維は、私たちのからだのために、どんなはたらきをしてくれるのでしょうか。代表的なものをあげてみましょう。

  ・体調のリズムを調節し、病気の予防や回復を促す。

  ・腸のはたらきを整え、便秘を防ぐ。

  ・血液中のコレステロール量を正常に保つ。

  ・腸内の善玉菌を増やし、有害な悪玉菌の発生を抑える。

◆不足しがちな食物繊維は茎わかめで手軽に

 日本では、昔から野菜や海藻をたくさん食べる習慣があったので、食物繊維を食事からたくさんとっていましたが、最近では、伝統的な和食だけでなく、多様な食生活へと変化してきました。その結果、肉や加工食品を食べる割合が高くなり、食物繊維も不足しがちに。便秘や体調不良、欧米型の成人病増加の原因になっているともいわれています。

 日本人が好んで食べてきた食品の中には、食物繊維が多く含まれるものがたくさんあり、海藻はその代表例のひとつです。食事だけでなく、おやつやおつまみとしてもすぐに食べられる個包装タイプの「茎わかめ」なら、現代人に不足しがちな食物繊維を手軽にとることができますね。

次回の「茎わかめコラム」では、「ワカメは食物繊維の宝庫 毎日の健康に不可欠な栄養素のひとつです (後編)」を掲載します。ワカメに含まれる食物繊維の中で、とくに大切な不溶性食物繊維の「セルロース」や、水溶性食物繊維の「アルギン酸」「フコイダン」にスポットを当て、その驚くべき効用についてお届けします。どうぞお楽しみに。

〈参考文献〉

辻啓介 「わかめ・ひじき〜食物繊維とミネラルで成人病にさよなら」 日本放送出版協会 1993

西澤一俊 「ワカメが高血圧も成人病もハネ返す」 主婦の友社 1986

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荒木葉子准教授 (新渡戸文化短期大学 准教授/生活学科食品学研究室)

海洋資源の有効利用の観点から、まだ私たちの食卓に供されていない海藻の食品としての利用を試みています。
卒論ではこれらの未利用海藻を料理に応用するだけでなく、様々な形態に加工するための試作検討を行うとともに、風味などに影響を及ぼす海藻のエキス成分に関する実験やアルギン酸のカプセル料理への応用についても行っています。平成22年から東京ガス(株)との共同研究により、エコ・クッキングに関する研究も取り組んでいます。

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