茎わかめコラム

丈夫な骨に茎わかめ

2018.09.28

過ごしやすいこの季節、スポーツの秋と言われるように体を動かし始める方も多いのではないでしょうか。体を動かすことで体力がついたり、ウエイトロスにつながったり、また気持ちの面でもリフレッシュできたりしますよね。

ただ近年、軽い運動でも転倒により骨折するという事例が増えてきています。しかも高齢者だけでなく、小学生などの子どもの骨折が年々増加してきているのです。

●現代人に広まるカルシウム不足?

骨粗しょう症をご存知でしょうか。骨がスカスカになり、わずかな衝撃を受けただけでも骨折するという厄介な病気です。老化に伴い骨がもろくなり、とくに閉経後の女性に発症が多いと言われていましたが、現在では若い人たちの間でもみられるようになりました。その原因として、カルシウムの摂取量が年齢を問わず不足していることが挙げられます。  

骨や歯をつくっているカルシウムは、私たちの体に1番多く存在するミネラルです。カルシウムのうちの99%までは骨や歯に集まっていますが、残りの1%は筋肉や血液に含まれ、そこでもカルシウムは重要な働きをしています。 例えば、心臓の筋肉を収縮させるためにもカルシウムは必要ですし、出血をしたときに血液を固め、止めるのにもカルシウムが必要不可欠です。

血液中のカルシウム濃度は常に一定に保たれ、カルシウムが不足すると骨から溶け出して調節されます。つまりカルシウムを意識して摂らないと、骨がどんどんボロボロな状態になってしまいます。このように私たちの体に大切なカルシウムですが、実は日本人に1番欠けているミネラルなのです。

●カルシウム補給には茎わかめ?

カルシウム補給と聞いて 、“牛乳”を思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。確かに牛乳には多くのカルシウムが含まれています。牛乳180mlに200mgのカルシウムが含まれ、牛乳3本から1日分の必要量が摂れることになります。  

ただし、日本人の約7割が乳糖不耐症といって牛乳に含まれる乳糖を上手く消化することができません。お腹が緩くなってしまう方も多いため、飲みすぎには要注意です。

そこでおすすめなのが「茎わかめ」をはじめとした、わかめ、昆布、ヒジキなど海藻類です。生わかめは100gあたり100mgと、「牛乳と同等のカルシウム」を摂ることができます。小魚などにも多く含まれますが、骨ごと食べるという機会が少なくなった現代、茎わかめを間食に取り入れる、またサラダのトッピングに使うなど、手軽に摂れる海藻をカルシウム摂取におすすめします。

●茎わかめで気持ちもリフレッシュ?

カルシウム不足は、肉体的な体の機能を阻害するだけではありません。精神的な部分にまで影響するのです。現代人の誰もが抱えているイライラ、ストレスも、恒常的なカルシウム不足が原因とも言われています。

継続的に茎わかめを取り入れ、適度な運動をして、骨から強い体をつくりましょう。

平林沙織 (管理栄養士、美腸プランナー)

美腸協会にて腸マッサージを学び資格取得。社員食堂や大手アスリート向けサプリメント会社での勤務を経て、現在、働いている方から子育て中のママさん、また学生に向けてフリーで講演会などを行う。