茎わかめコラム

肉食社会には茎わかめ!?

2018.07.18

たんぱく質、これは体に必要な栄養素です。筋肉だけでなく、髪も皮膚も骨も内臓も全てたんぱく質で出来ています。

しかし、たんぱく質の摂り方によっては、腸内環境を乱す原因となることをご存じですか。

●動物性たんぱく質が腸を汚す?

たんぱく質と聞いて"お肉"を思い浮かべる方は多いのではないでしょうか。戦後、日本の食の欧米化と共に肉の消費量は増え、肉食社会となっています。

もちろんお肉はたんぱく質源としてはとても優秀です。たんぱく質の中でも、食べ物から摂らなくてはいけない"必須アミノ酸"9種類を全て含んでいます。

しかしその一方で、メタボや生活習慣病の原因とも言われる中性脂肪や、コレステロール値を高める脂なども含んでいます。これは腸に蓄積し、腸の壁を汚す原因になります。腸の壁が汚れることで、せっかく取り入れた栄養素の吸収がうまくいかなくなる他、腸の動きも悪くなり、便秘の原因となります。また腸が汚れることで悪玉菌が増え、腸内環境が乱れてしまうのです。

●お肉の消化に茎わかめ?

食べても美味しく、お肉に含まれる良質なたんぱく質を効率良く摂るのにぴったりな食のお供は、ズバリ茎わかめ!

茎わかめには「水溶性食物繊維」が豊富に含まれています。この水溶性食物繊維には、腸の中で水分を含み、ドロドロとした状態で膨張することで、便を押し出し、腸をきれいにしてくれる働きだけではなく、余分なコレステロールを吸着させ、体外に排泄する役割があります。これにより血中のコレステロール濃度が下がり、必然的に腸内での蓄積も抑えることが出来ると言われています。

そのため、コレステロールや中性脂肪を含むお肉を頂く時には、一緒に海草サラダなどを食べることがおすすめです。ただ、必ずしも海草サラダがあるとは限らないため、ランチや夕食前の間食に「茎わかめ」を食べることも効果的です。

●たんぱく質は植物性がおすすめ?

体に必要不可欠なたんぱく質。お肉を摂ることも良いですが、腸のためには「植物性たんぱく質」を摂ることをおすすめします。

主に、豆や豆腐などの「大豆製品」などです。植物性たんぱく質はコレステロールや中性脂肪が少なく、またお肉に比べて消化をしやすいことも特徴です。毎日お肉ではなく、時にはサラダやスープ、煮込み料理にお豆をたっぷり入れてみるのも良いですね。

ただ、豆はお肉とは違い、身体に必要な必須栄養素を全て含まないものもあります。その為、動物性と植物性をバランス良く取り入れていきましょう。

ちなみに、動物性たんぱく質でも「魚」は体に必要なDHAEPAなどのオメガ3の油が含まれているため、意識的に摂り入れていくことをおすすめします。

油を変えたり、お肉を減らしたりと、食生活をいきなり大きく変えることはなかなか難しいかもしれません。腸を整えるには何より継続することが大切です。まずは間食を「茎わかめ」に変えて、善玉菌にエサを与え、腸内環境を整えていきましょう。

平林沙織 (管理栄養士、美腸プランナー)

美腸協会にて腸マッサージを学び資格取得。社員食堂や大手アスリート向けサプリメント会社での勤務を経て、現在、働いている方から子育て中のママさん、また学生に向けてフリーで講演会などを行う。